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2009.01.15up
世界で通用する「パーソンズ卒」の重み
マーク・ジェイコブスやアナ・スイ、トム・フォードといった有名ファッションデザイナーの母校が「パーソンズ大学(Parsons The New School for Design、以下パーソンズ)」。ファッション以外にもインテリアやデザインなどの分野で世界的な人材を育て上げている。入学すら難しいこの名門私立校で学べるのが、バンタンデザイン研究所の「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」だ。 ニューヨーク本校に1年間留学して学位が取得できる。本来は個人で応募して英語の入学試験を受ける必要があるのに、同コースを利用すれば、国内で学んだ後、その単位がパーソンズ大学で認められるのがうれしいところだ。 このプログラムは4年制大学の卒業資格を持つ学生が対象になっている点でも斬新。大卒者や社会人経験者に、ファッションやデザインの世界でのさらなるキャリアアップの道を開く新発想の学び方だ。 パーソンズ大学は米国で最初にファッションデザインやインテリアデザインの専門教育を始めたことで名高い。1896年に創設された同校は、100年を超える歴史を誇る。大勢のトップデザイナーをファッション界に送り出し、英国のセント・マーチンズ、ベルギーのアントワープ王立美術院と並んで、「世界3大ファッションスクール」と並び称されている。バンタンデザイン研究所の「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」はそのパーソンズ大学に日本から橋を架ける。 大卒者の場合、日本では「高校→大学(大学院)→就職」というストレートなキャリアを歩むのが一般的だが、欧米では違う。欧米では複数の大学で学ぶのは、ごく当たり前。いったん社会に出てから、さらに大学に戻って自らをブラッシュアップするのも珍しくない。そして、こうした立体的な経歴を重ねた人材を高く評価するのが欧米流。実社会での即戦力として期待するのだ。「AASファンデーションコース」はこうした欧米流のキャリアプランを実現する学び方と言える。 日本ではいったん勤めた後、さらにキャリアを磨く選択肢が少なかった。とりわけ、ワールドワイドな評価を受けられる国際的な教育機関へは、言葉や単位互換などの問題から、個人のアレンジメントでは進学が難しかった。しかし、バンタンデザイン研究所「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」を使えば、世界のどこでも名前が通っているパーソンズ大学への留学が可能になる。グローバルなキャリア形成の可能性が広がるのだ。著名卒業生が拓いたトップレベルの職場に、同じ「パーソンズ大学で学んだ」という評価で迎えられるわけだ。 「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」で留学できるパーソンズ大学のカリキュラムには、際立った特長がある。在学中に一流企業で働くインターン体験が含まれているのだ。欧米では実社会にまじわるインターン経験を重んじる習慣がある。パーソンズ大学への信頼に基づいて有力企業が提供するハイレベルのインターン体験は、「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」に参加する大きなメリットとなっている。 バンタンデザイン研究所の「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」には既に約20人の学生が参加し、パーソンズ大学への留学を目指している。学生の大多数は既に社会でのビジネス経験を持つ。自ら進んでキャリアを磨き上げようとする学生たちの声は、パーソンズ大学への期待に彩られている。 ●Aさん(男性、24歳、ファッションビジネス科希望) [これまでのキャリア] 大学卒業後、オフィス通販会社に就職。営業担当として約3年間勤務。高校生の頃、ドイツに2年間住んでいた。 [将来のプラン] 実家がアパレルショップを経営しているので、いつか自分もアパレルで仕事をしたいと思っていた。将来の夢はバイヤーかオーナー。 [このコースを選んだ動機] 自分はファッションに関して素人なので、この分野で有名なパーソンズは魅力に感じた。バンタンがサポートしてくれるという安心感も大きかった。 パーソンズを卒業することによって、アメリカで働ける可能性が開けやすくなるという点も魅力的だった。比較的短期間で修了できるところも、年齢的にちょうどいいと思った。 [パーソンズへの期待・不安] 向こうで学びたいことは、マーケティングやプロモーションなど。日本と違った面を勉強したい。 不安に感じるのは、日本にいる自分の周りの仲間とは明らかに異った道を選んでしまった点。ただ、もちろん不安はあるけど、やっぱり夢は捨てきれないので、ワクワクするほうの気持ちのほうが強い。英語が苦手なので、英語の勉強もしている。 ●Bさん(女性、26歳、ファッションデザイン科希望) [これまでのキャリア] 4年制大学卒業後、そのまま大学に約4年間勤務。海外担当の仕事をしていた。 ずっと海外に留学したいと考えていた。2008年夏にロサンゼルスのファッション学校に数カ月通った。ニューヨークのファッション校(パーソンズ大学とは別)のサマープログラムにも参加した。 [将来のプラン] 将来は海外で働きたい。夢はパタンナー。ファッション関係の仕事をしたことはないが、ずっとファッションが好きで、特にデザインに興味があった。 [このコースを選んだ動機] LAとNYのファッション学校に通って、実際に比べてみた。授業の1クラスの生徒数が多く、どちらかと言えば、機械的だった。でも、パーソンズは1クラスの生徒人数が少なく、アットホームな感じで、好感が持てた。 [パーソンズへの期待・不安] パーソンズにはインターン制度があるので、そこからアパレルブランドでインターンとして勤められればと期待している。第1希望は「マーク・ジェイコブス」で働くこと。そして、海外で働き続けたい。 不安な点は、ファッション実務の経験がないこと。語学面で授業についていけるのかも心配。でも、楽しみと期待の方が大きい。 ●Cさん(女性、28歳、インテリアデザイン科希望) [これまでのキャリア] 美術系大学(専攻はインテリア)卒業後、オフィス内装デザインの会社に2年半ほど勤務。 [将来のプラン] 卒業後は日本に戻って、さらにインテリアデザイン分野でステップアップした仕事に就きたい。 [このコースを選んだ動機] 魅力的な会社で働けたけれど、仕事内容の幅が狭いと感じるようになった。インテリアデザインのもっと高いレベルの仕事にチャレンジしてみたいという気持ちが芽生えた。 インテリアデザイン方面でネームバリューのあるパーソンズで勉強したいと思った。卒業生の名前にインテリア関係の有名人が多く、魅力を感じた。 NYという街のスピード感にもひかれた。常に新しい感覚が入ってくるというところもデザインを学ぶ上で役に立つと感じた。 [パーソンズへの期待・不安] 主に学びたいことは、デザインはもちろん、コミュニケーション術やプレゼンテーション能力など。海外生活をしたことがない点は不安に感じる。 ●Dさん(女性、31歳、インテリアデザイン科希望) [これまでのキャリア] 4年制大学卒業後、約10年間働いた。広告代理店で営業職を務めた後、商社でPR職、外資系金融機関で広告制作ディレクションを任された。海外生活は大学時代に、カナダへ1カ月、短期留学した。 [将来のプラン] クリエイティブ系の仕事に携わりたい気持ちが強い。具体的には帰国した後はインテリアデザイン事務所で働きたい。 [このコースを選んだ動機] インテリアデザイン分野でもっとクリエイティブな仕事をしたいと思って、パーソンズを選んだ。パーソンズの存在は高校時代から知っていた。今回留学するに当たって、いろいろと調べたら、このコースに巡り会えた。既に30代であり、比較的短期間で学べるという点を魅力的に感じた。今後の就職活動も考えると、あまり長くは勉強できないので、このコースのスピード感はメリットが大きい。 [パーソンズへの期待・不安] クリエイティブな仕事に生かせるインテリアデザインを学べそう。社会人経験が長いので、学校生活の流れになじめるかどうかという点が気がかり。英語ができない点も不安に感じる。 ●Eさん(女性、25歳、インテリアデザイン科希望) [これまでのキャリア] 大学卒業後、大手企業で企画を担当、3年間働いた。仕事の方向性が自分の目指していたことと違うと感じて退職。大学時代にカリフォルニアに8カ月留学した。 [将来のプラン] いずれは自分の会社を起業したい。そのためにも、パーソンズで在学中にインターンとして働き、たくさんのコネクションを築いて、将来に役立てたい。 [このコースを選んだ動機] インテリアデザインに昔から興味があった。ゼロから勉強したいと思い、いろいろ調べているうちにこのコースに出会った。 金銭的な面で海外では長く生活できないので、1年間というところが魅力的だった。アメリカに行きたいという気持ちも強かった。 [パーソンズへの期待・不安] インターンとして働ける仕組みがあるのは、よそのコースには見当たらないメリット。お金の面では不安がある。 ●Fさん(女性、25歳、グラフィックデザイン科希望) [これまでのキャリア] 慶応大学卒、慶応大学院卒。子供の頃、アメリカのテキサス州で数年間、過ごした。 [将来のプラン] 卒業後にアメリカで働く希望を持っている。パーソンズでは在学中からインターンで働いてみたい。様々な国の人たちとの出会いが楽しみ。 [このコースを選んだ動機] 昔からアメリカが好きで、クリエイティブな仕事をしたいという気持ちが強かった。大学院の頃からパーソンズには興味があった。 「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」を選んだのは、バンタンがサポートしてくれるというところにも魅力を感じたから。自分の力を引き出してもらえる期待がある。 [パーソンズへの期待・不安] パーソンズはインターン制度が充実しているので、働き甲斐の大きい職場でインターンとして働けるところも評価している。有名企業とのつながりも強い点も頼もしく感じる。 不安に思うのは、文化や言葉が異なることについていけるかどうか。社会人経験がないのも気になる。 実際にパーソンズ大学で学んだ経験者の声はキャンパスの様子を知る貴重な手がかりとなる。2008年春までデザイン&テクノロジー学科で学び、現在はこのコースの運営や受講生の留学サポートを担当している石井大介さんはパーソンズでの体験について、実感を込めて語ってくれた。 Q パーソンズのキャンパスの雰囲気は? A ここも面白いところなのですが、パーソンズにはいわゆる大学のような「キャンパス」はないんです。マンハッタンのユニオン・スクエア付近にある複数のビルに、校舎が点在しているのです。こういうあたりもニューヨークっぽいかも知れません。 Q パーソンズでの1日の流れは? A 私の通っていた学部は、通常1コマ3時間の授業でした。だから、1日に3クラスを受講する日は朝9時から夕方6時までずっと授業。その後、自習をして深夜に帰宅という感じでした。ただ、学校に通うのは実際には週4、5日ぐらいで、それ以外の日は自宅でもっぱら宿題をこなしていました。 Q 授業の英語は難しい? A 授業の英語は専門的な部分では難しいこともありますが、どうにかこなせました。講義形式の授業よりも、ディスカッションベースの授業が多いので、自分の考えを英語でうまく伝えられるようになる必要がありました。 Q 学内で友だちは作りやすい? A クラスは少人数制ですし、グループワークが多いので、クラスメートと友だちになりやすい環境だと思います。 Q パーソンズのカリキュラムの特長は? A 発想力やコミュニケーション力を重視してカリキュラムが作られていると感じます。自分だけのアイデアを生み出し、それを他人に伝える能力は、ビジネスの現場で必須です。日本ではこうしたノウハウを教わる機会があまり多くないのですが、パーソンズではこの点に力を入れています。実践的なカリキュラムと言えるでしょう。 授業がプレゼン主体という点も、パーソンズの特質を表しています。アイデアを表現する能力を高める経験ができます。 ディスカッションが多いのも特長の1つ。学生が受け身的になりがちな講義の時間よりも、学生が主体的に参加する時間が多いので、放ったらかしになることはありません。ただし、宿題の量はたっぷり。「楽」はさせてもらえません。 Q 米国で学生から聞いたパーソンズへの評価は? A アメリカではかなり評判が高いです。ヨーロッパやアジアの生徒からも、「世界でトップクラスのデザインスクール」という共通認識があります。他校の生徒に聞いたところ、「企業への就職に有利な学校」「プレゼン授業が多い学校」というイメージが強いようです。 Q 自分の体験から言えるおすすめポイントは? A 学校で知り合える教授やクラスメートは、日本では出会うことができない人たちです。後々の財産になると思います。「パーソンズでコネクションを作る」ということはとても大事だし、熱心に取り組んでほしいところです。授業の中身はもちろん、言うまでもありません。 Q パーソンズで学んでよかった、役に立ったと思える点は? A 即戦力になりうる実践的な能力が身につくところです。教科書的ではない授業と、膨大な課題にもまれたおかげでしょう。卒業後に制作会社に勤務してからも、仕事面でのギャップにはあまり悩まされませんでした。海外での1人暮らしやパーソンズでの学生生活を通して、自分自身がタフになったなというのも実感します。 Q パーソンズ在学中に困ったことは? A 英語でのコミュニケーションという問題には最後まで悩まされました。生活費のやりくりも、慣れないうちはかなり困りました。 Q 学期中に試験はありましたか? A 日本の感覚で言う「テスト」というのはなかったです。その代わりというわけでもないですが、毎週少なくとも2、3回はプレゼンがあります。それに加えて、課題ごとの中間発表、最終発表などがあり、学期中はプレゼン続きです。 Q 成績評価はどのように示されますか? A アルファベットを使ってAからFまでで成績評価されます。上から順に、A、A-、B+、B、B-・・・となります。 出欠は厳しくチェックされます。1学期中に全15、16回(1科目当たり)の授業のうち、3回以上欠席すると、いかなる理由であれ、その科目は落第になります。 だから、よい成績をもらう上で大事になるのは、まずは出席です。そして、授業中のディスカッションに積極的に参加していることです。もちろん、提出した課題の出来や、プレゼンの結果も重視されます。 Q 授業のスタイル(人数、進め方など)は? A 1クラスの人数は多くても15人です。40人以上が普通の日本の小中学校や、大教室での大学講義しか知らない人にはかなり驚きでしょう。その分、先生の目が行き届き、授業はディスカッション主体で濃密に進みます。 授業1コマの時間配分で見ると、前半は各学生のプレゼンとそれへの批評に時間が割かれます。後半は先生からのレクチャーと、次週の課題に関するインフォメーションという形が多く感じました。 Q 印象に残っている授業、カリキュラムは? A グラフィックの授業で、「学生が独自のキャンペーンを企画する」という体験をしました。キャッチコピーからポスターデザイまで、一貫して学生自身が手がけるのです。そのカリキュラムの締めくくりには、企業で働くディレクターを学校外から招いてプレゼンをしました。企業で本当にその仕事を任されているようなリアリティーのある授業でした。 Q 日本の高校・大学と違うと感じた点は? A 教授とも対等にディベート(討論)できるという自由な校風が日本の学校とは違うと感じました。日本では授業が先生の講義主体になりがちですが、一方的に教え込まれるのではなく、教授やクラスメートと一緒に授業を作り上げていく感覚は新鮮でした。授業中に飲食が許されているというのも、日本ではなかなかないと思います。 バンタンデザイン研究所の「デザイン・ファンデーションコース・フォー・パーソンズAAS」は、パーソンズ大学で学ぶ機会を提供する貴重なカリキュラムだ。「セブンス・アベニュー(NY市内でファッション企業が集まるエリア)のトレーニングセンター」と呼ばれるパーソンズ大学。ここで学んだという実績は、ファッションやデザインのトップ企業へのパスポートとすら言える。しかも、本物のパスポートと同じく、世界のどこの国でも通用する。そして、このパスポートに期限はないのだ。 (ファッションジャーナリスト 宮田理江) 【関連サイト】Vantan International Program バンタン・インターナショナル・プログラムは、 デザイン留学を目指す方を応援するプログラムです。 http://vantan-vip.jp/ |
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